記事一覧
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- 人間ドック、コース料金・費用の相場、そして健康保険
- 人間ドック、受診のポイントと、生活習慣病予防への活かし方(1)
- 人間ドック、受診のポイントと、生活習慣病予防への活かし方(2)
- 人間ドック 新基準値のポイントと注意点
- 脳ドック、その概要と費用、人間ドックとの関連について
- 抗加齢ドック~主な検査項目と料金・人間ドックとの関連
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・特定健診と特定保健指導 3分でポイント理解
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脳ドック、その概要と費用、人間ドックとの関連について
「脳ドック」とはすでにご存知のとおり、いわば「脳の健康診断」です。
専門の脳ドックが誕生してから20年位がたち、その受診者も年間10万人程度はいるといわれます。
脳ドックは通常、人間ドックのメニューには入っていませんが、最近はオプションとして脳ドックを人間ドックとセットで実施したり、あるいは脳神経外科において、独立した個別メニューとして実施されています。
診断費用は、検査項目がどこまで付加されるかによってもまちまちですが、大体4~6万円前後のところが多いようです(人間ドックとセットで実施する場合もありますので、受診をご検討の場合は診療機関にお尋ねいただくのが確実です)。
ちなみに脳ドックはいわば「脳の健康診断」という位置づけのため自由診療となり、脳ドックそのものは「保険の適用外」となります。
(もちろん、なんらかの自覚症状があって病院で診断のためMRI検査を受けたりする場合や、病気発見後の治療については保険対象となります。)
脳の病気はいったん発症すると元の状態に完全に戻すことはできませんので、脳ドックによる検査を通じて、現在の病気の有無以外にも「将来の病気につながる危険因子を発見すること」が、主な目的となります。
脳ドックの診断により特段の異常が見られなかった場合、次の検査は2~3年後でよいとされています。
脳ドックにおいては主に脳血管障害の有無、すなわち脳梗塞・脳動脈瘤・血管狭窄症・血管閉塞症・脳腫瘍などの有無が診断されます。
脳ドックは通常、画像検査、すなわちMRI(脳内の断層撮影)、MRA(脳内や頚動脈の血管撮影)及び問診を通して行われます。
MRIは主に無症候性脳梗塞の発見、MRAは主にくも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の発見を、意図して行われます。
これらに加えて、血液・尿検査が行われますが、他に追加で心電図検査・胸部X線撮影が行われる場合も多くあります。検査時間は、通常20~30分程度です。
なお、MRI、MRAのみを行う検査は「簡易脳ドック」などと別名称で呼称されており、料金的も2~3万円前後と一段安くなっていることが通常です。
脳ドックについてのガイドラインは、一般社団法人 日本脳ドック学会が「脳ドックのガイドライン2008」において定めています。
また日本脳ドック学会による全国の脳ドック認定施設は、脳ドック認定施設一覧(日本脳ドック学会)から検索することができます。